ネタバレ全開記事です。ご注意を。
りゅうおうのおしごと!の最新巻である11巻がめちゃくちゃ俺得で我慢できなかったので感想を書いていきます!
サッとあらすじ
まず第1巻のあらすじをご紹介
りゅうおうのおしごと!をご存じない方に向けて、まずは第1巻のあらすじをご紹介していきましょう。
主人公の九頭竜八一は、16歳の若さで棋界の2大タイトルの1つである「竜王」を奪取したものの、その後大スランプに陥り、公式戦において11回連続の敗北を喫していた。そんな3月のある日、自宅に帰った八一は、なぜか女子小学生の出迎えを受ける。小学生・雛鶴あいは、竜王戦で八一と交わした約束から、彼の内弟子としての弟子入りを希望する。これまで弟子を取ることなど考えもしていなかった八一だったが、あいが非常に高い将棋の才能を持つことに気づき、そのまま弟子として彼女を育てることに決める。しかし、世間的にみると師弟が一つ屋根の下で生活する内弟子制度は時代錯誤であり、あいの将棋界入りに反対する両親が娘を連れ戻しにやってくるといった騒動に八一は巻き込まれるが、あいの将棋に対する姿勢は八一の奮起の大きなきっかけとなる。
りゅうおうのおしごと! – Wikipedia
史上4人目の中学生棋士、そして将棋界最高峰のタイトルである竜王の保持者である九頭竜八一16歳。実際の将棋界でも「竜王」と「名人」は2大タイトルとして重く扱われています。
加藤一二三(ひふみん)、谷川浩司、羽生善治、渡辺明、そして近年有名になった藤井聡太の5人しか成し遂げていません。偉業です。
そんな彼がある日家に帰ると、何故か小学生の女の子(雛鶴あい)が家で待っており、弟子にしてほしいと言い出すのです。(将棋界でプロになるためには必ずプロ棋士に弟子入りする必要があります)
とんでもない事態です。
雛鶴あいちゃん以外にもメインヒロイン級の登場人物がおりまして、八一を取り合います。まとめるとこんな感じです。
- 雛鶴あい(主人公の内弟子。ロリ小学生。ヤンデレ。)
- 夜叉神天衣(主人公のもう一人の弟子。ロリ小学生。ツンデレ。)
- 空銀子(主人公の姉弟子。微乳。クーデレ。)
尚、空銀子ちゃんは主人公の八一より年下なのですが、師匠に弟子入りしたのが数日だけ早かったため姉弟子という扱いになっています。11巻時点では高校生です。
りゅうおうのおしごと!は、雛鶴あいちゃんと八一の出会いから物語が始まることや、一緒に住んでいるという特別な事情があることを考えると、雛鶴あいちゃんが一番のメインヒロインであると言えます。
他にも数多くの人物が登場し、それぞれが苦悩しながらも将棋に向き合って戦っていくというストーリーです。
八一はその中で、ロリにデレデレし、巨乳にデレデレし、というのを頻繁に繰り返し、「クズ竜王」というレッテルを貼られます。
今回ご紹介する11巻のあらすじ
さて、1巻のあらすじをご紹介した際に空銀子という人物の名前を出しました。
今回取り上げる11巻は、完全に銀子のターンです。
今まで雛鶴あいちゃんと夜叉神天衣ちゃんという二大ロリヒロインの陰で不遇な扱いを受けていただけに、銀子推しである私は歓喜しました。
この巻を読むために私はりゅうおうのおしごと!を追ってきたと言っても過言ではない。そう思いました。
あらすじはこんな感じです。
三段リーグで連敗を喫し、プロ入りが遠ざかってしまった銀子は自暴自棄になり、八一に「殺して」と懇願するなど、精神の均衡を失っていた。そんな彼女の様子を目の当たりにした八一は、銀子を東尋坊と福井の実家に密かに連れて行く。
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その旅路の中で思い起こされていく、二人の出会いと歩んだ道。東尋坊で八一から叱咤激励を、福井の実家で八一の家族から歓待を受け、国民栄誉賞受賞記念スピーチでの名人の言葉を聞いた銀子は、その中で自分が目指すべき道を見出し、次の三段リーグ例会に無事参加する。
第63期三段リーグ第11回戦――相手は無敗でトップを突き進む、小学生三段・椚創多。
三段リーグというのは、プロ(四段)になるのは誰かを決める過酷なリーグ戦です。
プロ棋士になれるのは30人ほどの在籍者の中で上位2人だけ。
三段リーグは年に2回実施されるので、プロになれるのは年間でたった4人ということになります。(一応例外もありますがややこしくなるのでここでは無視します)
銀子は女性初のプロ棋士を目指して三段リーグで奮闘していますが、連敗してしまって精神的に追い込まれています。「殺して」とお願いして包丁を取り出しす始末。
そんな銀子を何とか奮起させようと、八一は銀子を自分の地元である福井に連れていきます。
八一の意図は何なのか、福井への逃避行の中で銀子の心境がどう変化していくのか。
その辺りが重点的に描かれています。
王道のラブコメ展開を大胆に捨てる展開
※ここから完全にネタバレです!
やっと本題に入りますが、11巻のどこが良かったかをお伝えしましょう。
それは、メインヒロインではない銀子ルートが確定したことです。
1巻のあらすじ紹介で、八一はロリと巨乳にデレデレしていたと述べましたが、銀子はロリでも巨乳でもありません。ミスリードだったわけです。
さて、八一が銀子を地元に連れてきた一番の目的、それは銀子への告白でした。
そして実際に告白しようとしたのですが、途中で銀子に遮られます。
それ以上聞いてしまったら幸せすぎて三段リーグ戦えなくなっちゃうから、「封じ手」にしておき、晴れて銀子がプロ棋士になれたら続きを聞かせてほしいとのこと。
将棋用語で、二日制のタイトル戦の1日目の最後に一方の対局者が次の一手を紙に書いて封筒に封じておき、2日目の1手目をその紙に書いた手からスタートさせるという仕組みのことです。
何という乙な表現でしょう。
正直、ニセコイも結局千棘ルートだったし、結局この作品も雛鶴あいちゃんルートで終わるのかなーと思ってましたが、ここに来て大どんでん返しです。
八一は銀子のことが好きなのかなーと匂わすのではなく、もう告白させてルートを確定してしまうという大胆な展開。
この時点で、八一と誰が結ばれるのかという過程を終盤まで描いていくという王道のラブコメ展開から外れました。
これはこの作品において大いなる転換点となるに違いありません。
今後の展開は?
気になるのは今後の展開です。
もちろん更なるどんでん返しがあって他のヒロインのルートに方向転換するかもしれません。ただ、一旦銀子ルートに落ち着いたのは確かです。
一番気になるのは、雛鶴あいちゃんと夜叉神天衣ちゃんです。
自分が好きな人が他の女性と両思いになってしまいました。
それでも弟子として好きな人のそばで将棋を続けられるのでしょうか。
それとも将棋をやめてしまうのでしょうか。
どうなるかは分かりませんが、二人にとって過酷な運命が待っていることは間違いないでしょうか。
私が思うに、雛鶴あいちゃんと夜叉神天衣ちゃんの関係性が八一と銀子のそれに近いものになっていくのではないかと思います。
両思いになるという話ではなく、お互いにとって一番のライバルとして意識し合い、バチバチ将棋しまくるという意味です。(両思いになったら私的には面白いですが)
何はともあれ、12巻は2020年の2月17日に発売予定です。楽しみに待ちましょう。